体験談

DV夫との決別がなかなかできなかったあの頃

DV夫との決別がなかなかできなかったあの頃(イラスト)

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私は関東出身です。結婚生活は元夫の地元九州でしていました。子どもは男の子が2人です。

モラハラ、DV、子どもへの暴力、たくさんの問題を抱えていました。

ですが、自分ひとりで育てられる自信がなくシェルターに入ったり、実家に身を寄せたりはしたのですが、上の子が10歳下の子が4歳になるまで離婚できずにいました。

長男がある日「父親が出ていけばすべてうまくいくのに。何で自分たちがあちこちに行かなければならないのか」と言いました。暮らしていた家、友達、生活をすべて取りあげて逃げていた私にとって、とても突きささる言葉でした。

覚悟を決め「自分の地元に戻り、離婚をし、新たな生活を築こう。これからはどこへも行かないように頑張るから。これで最後にするから」と長男に話し、「これから関東へ引っ越そう。さびしい思いもするかもしれないけど、頑張ろう」と思ったのです。

10歳の長男はとても大変だったと思います。いきなり九州から関東へ引っ越し、言葉も違うし、今までは車でどこへでもいけたのが電車やバスに乗る生活になり、長男は何度か迷子になることもありました。

元旦那はシェルターに入っていても離婚になかなか応じてくれなかったのですが、住民票なども全部動かして、転校手続きなどもすましてから動いたので、今までとは違うと思ったのか1カ月ほどで離婚に応じてくれました。

お金もなく、実家に戻りましたが、実家の母と私は折り合いが悪く、幸いすぐに就職できたこともあり、半年ほどでアパートへ引っ越しました。

今は長男も高校生になり、学年で1番の成績を納めたり、バイトをしたり、毎日とても楽しそうにしてくれています。次男もバスケをしたり、スイミングをしたりとのびのび育っています。

かたくなに「父親がいなければ。片親にさせるまい」と意地をはっていましたが、ひとり親になってみると、「とてもバカだった、時間のムダだったな」と感じます。それも必要な時間だったのかもしれないですが……。今はとても幸せです。

裕福ではありません。元夫は1円もくれないのでむしろ貧困だと思いますが、いろいろな方の支援や、気持ち、言葉などに助けられているのです。

いろいろな人がいます。冷たい方も、嫌な態度や言葉をかける方もいますが、自分や子どもがそうならないよう、心だけは豊かでありたいと思います。

みんな頑張っています。ギリギリの日もあると思います。ひとりじゃない。いろいろな支援がある。必ず希望はあります。私は今とても幸せです。

L

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