体験談

これは娘がまだ年中さんのときの話です。
ひとり親でも何不自由なく生活ができるように、子育ても手を抜かず完璧に。そう思い毎日一瞬で過ぎ去っていく時間を過ごしていました。
完璧にこなしたい意志とは反対に、できない現実は多く、気を抜くと笑顔が真顔に。そして眉間にシワを寄せていることが増えていました。
ある日、仕事がなかなか片付けられず、お迎えが閉園ギリギリの最後のひとりになってしまう日がありました。
迎えを待っている間に書いてくれたという手紙に、覚えたばかりの読むのも難解な平仮名で書いてあった、たったこれだけの言葉。
「たまに、まけてもいいよ」
きっと娘にとって、私はいつも戦っているように見えていたのかもしれません。
この一言で私の心にあった重いものがスっと消えました。
あれ以来、私はがんばりすぎないことをがんばっています。
完璧じゃなくていい、たまにはがんばらないでその分娘と笑う時間をつくります。
幼い娘に教えられたことで、心の余裕とがんばるべきときの原動力をもらいました。
私はこれからもがんばりすぎないことをがんばっていこうと思います。
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