体験談
私には両親がいません。そのため、娘を出産するときに里帰り出産という選択肢はありませんでした。夫は飲食店勤務で、朝から晩まで働いていて家にほとんど帰って来ません。
娘を出産するとき、この不安な気持ちを助産師に相談したら「子育て支援課の相談」を紹介されました。出産前に1度だけ役所の方とお話しし、それで終わったと思ったらまさかそこからが始まりでした。
産院から退院したのち、すぐに相談員が自宅訪問されました。正直最初はめんどくさいと感じていましたが、見栄っ張りな私は部屋を片付け、化粧をして出迎えました(笑)
その頃にはもう夫との関係性は最悪で、生活費が全くなく途方にくれていました。娘を育てていくどころか、自分が生きていくことすらも自信がなく死んでしまいたいと毎日思っていました。
相談員は月に1回程度訪問されましたが、きっとこの訪問がなければ私は死んでいたと思います。自宅に来られても特にアドバイスをされるわけではなく、「最近暑いわね〜」と世間話をする程度。
当時の私は世間話をする余裕はなく、家に来られるのが嫌だと思っていました。この頃の私は人と関わることをせず、ずっと娘と2人きりで過ごしていました。外からの情報がなく、自分の殻に閉じこもっていたのです。
そのような状況だと思考が固まってしまいます。今思えば、世間話をすることで私の中に新しい風がふき、外の世界と関わるきっかけになったと思います。
育児もずっと一人でしていたので何が正解かなど分かりませんでした。あのままでは思い詰めてしまって、誤った方向にいってしまっていたと思います。この訪問がなければ今の私と娘はいないと思います。
引っ越ししてしまい、もうその相談員とお会いしていませんがお会いできたら感謝の言葉をお伝えしたいです。
(体験者:Nさん)
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