私が初めて「男女共同参画推進センター」の相談窓口を利用したのは、夫からあまりにいきなりの離婚申立書が届いたときでした。
私が夫の不貞に気づくとすぐに、突然子どもを置いて出ていきました。そして一方的で事実ではない申立書が裁判所から届き、動揺しました。どうやって弁護士を探したら良いか、これまでの生活は一体何だったのか、かなり混乱していたのを覚えています。藁にもすがる思いで窓口に出向きました。
相談に乗ってくださった方が数人変わり、たまたま私は相性の良い方に巡り合えたと思います。
その方は、具体的な手続き以外に、現在私が養育している息子の話や家族の背景の話も丁寧に聞いてくださり、私ができることを無理のない範囲で話してくれました。また、相談員としてアドバイスをしてくださるというより、もう1人のお母さんのような話し方で接してくれていたと思います。そのことが、遠方で両親が暮らしている私にとって本当に心強かったです。
かけられた言葉の中でも心に残っているのは、「父親の悪口は子どもの前では言わないのよ。これだけはがんばって」でした。これは一見きれい事のように聞こえる方もいらっしゃるかもしれませんし、実際とても難しいと思います。ですが、そのときの相談員の話し方からすごく大事なことなんだ、と
その後、夫から不正にお金を持ち出されない対処法や、弁護士さんの探し方など行動に移すべきことも1つずつこなしていき、何とか裁判所でのやり取りを終えました。
現在、ある特殊な事情によりすべてきれいに片付いたわけではありませんが、息子と落ち着いて暮らしている方だと思います。それは、息子が不安になったり学校でいろいろなことがあったりしたときに、私のことを信頼してくれていると感じることができるからだと思います。
そしてそれは、「夫の悪口を言わない」と意識したことが大きいと思うのです。悪口を言わないことで息子の中の父親と、息子を傷つけないことが息子にとって大切なことだったのかもしれない、と今では思います。
とても支えになりました。
はるまき