がんばってパートで働いていますが、給料日前お財布の中は千円以下となりいつもギリギリです。このままだと子どもの修学旅行費や冠婚葬祭の費用など、急な出費のときにお金が用意できそうにないです。
A. 借金には気をつけて、債務相談を
シングルマザーの家計はいつもギリギリなのですよね。特にコロナで仕事の時間が減ったり、あるいは休業せざるをえなかったりして、収入が半分になってしまった人もいます。
子どもの入学時に必要な費用や修学旅行、冠婚葬祭など、急な出費もあって、どこからも借りられない!なんてことも……。そうなると、ついカードのキャッシングを使ってしまおうかと、迷ったりする人もいるでしょう。
シングルマザーの調査をみると、預貯金10万円以下が半分以上。貯金をする余裕がないことがわかります。逆に何らかの滞納の経験をした人が3割にもなります。急な出費のときにどうしたらいいのか。カードのキャッシングは利子が高いので、いちどカードのキャッシングをして翌月に払うという生活を始めてしまうと、なかなか抜けられません。
しかも、カードの利息は10%を超えていますので、毎月わずかですが、その利息を払っていることになります。
ではどうしたらいいのでしょうか。
急な出費のときは、なるべく利息の安い貸付金を借りましょう。母子父子福祉資金の貸付金もそのひとつです。窓口は、お住まいの役所(福祉課など)や福祉事務所です。また、相談に行ったときに、申し込める割引や、お得な制度がすべて使えているのか、聞いてみましょうね。
社会福祉協議会がコロナで緊急小口資金の貸付をやっています。コロナで減収になった人には一世帯に20万円まで貸し、住民税非課税の世帯には1年後の償還を免除する規定もあります。コロナで減収した世帯には住居確保給付金も利用できる場合があります。こちらは給付金です。生活困窮者自立支援(自治体によって名称はいろいろです)の窓口で相談してくださいね。
小中学生の学校に関する費用の支援情報については、こちらの記事を確認してくださいね。新型コロナによる影響で生活が苦しくなった方は、こちらの記事を確認し支援を申し込んでみましょう。フードバンクやフードパントリーという食糧支援サービスを使って、食費を抑えてている人もいます。
常にお金が足りないのであれば、がまんしないで生活保護を受給することも検討してみたらいかがでしょうか。生活保護は国民の権利です。福祉事務所で手続きしましょう。
子どもをガマンさせるのは切ないけれど、ときと場合によっては、今はこれまでしか出せないよ、ということを伝えることも必要です。また、自分のお金の使い方について振り返ってみましょう。
借金が増え、消費者金融や、カードローンがたまってしまって、返済に追われるような生活になっている場合には、専門機関に相談することをおすすめします。法律相談は法テラス(日本司法支援センター)など、公的に無料で相談を受けつけるところがあります。
もしもどうしても立ちゆかない場合には、自己破産、あるいは返済額を少なくするように債務整理するなどの方法もあります。自己破産しても選挙権がなくなるといったことはありません。
「自己破産後、教育資金が借りられないのではないか」など心配になる方もいます。自己破産後の信用情報は5年程度でなくなるようです。こうしたことも含めて、信用できる専門家に相談してください。サラ金だけでなく、ヤミ金融からお金を借りて、生活が破たんしてしまったケースも聞きます。そのような場合でも、まず相談することが大切です。明けない夜はありません。ひとりで悩まないでいつでも相談してくださいね。
支援団体と無料法律相談
●法テラス 日本司法支援センター
法律相談できる公的な法人。経済状況に応じて、無料法律相談(3回まで)・弁護士・司法書士費用などの立替あり。
0570-078374 (平日9:00~21:00、土曜9:00~17:00)
WEBサイトはこちら
●生活困窮者自立支援制度
働きたくても働けないなど、生活の困りごとを相談できます。専門の支援員が相談者に寄り添いながら、他の専門機関と連携して解決に向けた支援をしてくれます。地域によって相談窓口の名称はさまざま。下記のWEBサイトからお近くの相談機関を探して利用してみてくださいね。
フードバンク
●全国フードバンク推進協議会
全国の主なフードバンクが掲載されています。個人には対応していないところや、役所を通じて支援するところもあります。支援が可能かどうか、事前に問い合わせてみましょう。
WEBサイトはこちら
●おてらおやつくらぶ
お寺にお供えされるさまざまな「おそなえもの」を、仏さまからの「おさがり」として頂戴し、全国のひとり親家庭を支援する団体との協力の下、経済的に困難な状況にあるご家庭へ「おすそわけ」する活動です。支援をうけたい方は、HPに掲載されている「おてらおやつくらぶ」と提携しているひとり親支援団体に連絡してみましょう。