友達に素直に相談できた日から、いろいろな助けにつながりました
私は結婚をして子どもをもうけ、幸せな日々を送っていると自分では思っていました。でも、どこかいつも違和感があり、うまく伝えられないのですがしっくりこないものを抱えていました。
育休中に子どもが手術が必要な病気になってしまいました。私は子どもが入院している病院へ1時間半かけて看病しに行くような毎日を送るようになりました。
看病から帰宅すると、夫が朝のままの姿で休職中だからと家のことは手をつけずに過ごしていました。少し家のことや看病を手伝うことをお願いしてみましたが、なかなかその気にはなってくれず、私は一人で抱え込むようになっていきました。
何度も何度も同じような内容で言い合いになり、その度心がすり減り、いつからか色々あきらめたり我慢したりするようになりました。
何年か経ち、今度は自分の身に病魔が襲いかかりました。担当の医師からは放っておけば命の危険もあると知らされる程のものでした。そんな状況でもなかなか夫の意識に劇的な変化は見られませんでした。
違和感ははっきりしたものになっていき我慢の限界を感じた頃、それまで周りには幸せな振りをしていたけれど初めて心を許せる友達に相談してみました。話をじっと聞いてくれた友達は「それはモラハラだよ」と教えてくれ、しんぐるまざあず・ふぉーらむのことを教えてくれました。
友達に話せたことで幾分か冷静になれていたのですぐには連絡しなかったのですが、闘病の様子を見ていた私の母も夫の様子に違和感を覚え、何も相談していないのに地域の女性DV相談のカードを持ってきてくれました。
しばらく悩みましたがどちらにも連絡をしてみると、しんぐるまざあず・ふぉーらむからは地域の福祉事務所に連絡することを薦められると共に、やはりモラハラ、DVの案件の可能性があると教えてもらいました。それからは福祉事務所、離婚を見据えて法律相談を…と法テラス、警察の生活安全課、様々な繋がりができていきました。
あの日、友達に見栄を張らずに相談できたことでいろいろな繋がりが持てました。一人で不安な時、声を受け止めてくれるところができたことは本当に心強く思っています。まだまだ離婚には至っていないので、お願いできる機関や利用できる制度も限られますが、繋がりや調べる方法があるので以前より不安が少なくなりました。
コロナ渦で夏休みを迎えた今年、お弁当作りや絵のコンテストの応募準備と生き生きと挑戦する子どもの姿を見ていると、私も活力が湧いてきます。一人で抱えるのではなく、自分のできないことは誰かに助けてもらうこともとても大事だと気付きました。
(体験者:N.Yさん)