今回は母子家庭で育った僕の20年間の人生から3つ話をします。それだけです。たった3つの話です。
最初と最後の2時間
僕は小学3年生の時、学校からの帰宅途中に体調を崩した。母と父は仕事中。母に電話したら、「一人で病院に行ける?」と言った。内科の受付で8歳の少年が保険証を見せて、診察券をもらう。診察の結果はインフルエンザだった。20時に帰宅した母は、僕が寝る22時までの2時間看病してくれた。翌朝、僕は8時に起床した。母はいつも8時に家を出るが、今日だけ2時間遅い10時にしてくれた。まだ体調の管理の仕方を知らなかった僕にとって、母が看病してくれるのはとても安心だった。
満塁の二塁走者
母の口癖は、「しょうがないでしょ」だった。
母が後ろから押してくるから、前にいる父を説得して動かすのがいつも僕のやることだった。父とは別居しているから、僕の進路については、母が話を持ち出すのが常だった。そして、進路以上に議論になるのは学費、つまり、金。父との学費の交渉は僕がやる。だって、「しょうがないから」。この言葉の裏には、「自分(=僕)のためなんだからしょうがない」という意味が含まれている。でも、僕は「なぜ大学に行く必要があるの?」という姿勢。彼らは「とりあえず」大学に行くことの重要性ばかり指摘した。
ルール変更:第四の塁出現
しかし、数年前の夏に母が再婚した。より家庭環境が複雑になった。母は僕に再婚したことを父に言うなとか、再婚相手は僕と「一般的な」親子関係を築こうとしないとか。親を見ていると、人生って理不尽で不思議だなって思います。
(体験者:NKさん)