お子さんが思春期に差しかかってくると同時に反抗期が始まります。
反抗期がまったくないんです、という場合もたまにありますが、多かれ少なかれ親に対して何らかの反抗はあります。
「今までと娘が全然違うんです。すごく冷たくなって悲しいんです」「息子が本当に口を聞いてくれません。ちょっと前までママ、ママと言って抱きついてきたのに……」などの相談は多くあります。
「あ、反抗期かな」と感じたら、おめでとうございます。それは自立への第一歩です。自己主張をして親を超えようとしている証拠です。どーんと構えてゆっくり見守りましょう。
さて、かくいうわたしも子どもの反抗期がありました。それもかなりヘビー級の反抗期です。反抗して悪さをする、警察のお世話になる、などなどヘビー級はいろいろあるかと思いますが、うちの場合は海外へ逃亡するという手段をとられてしまいました。高校の合格祝いにかねてより約束していた夏休みの1カ月の語学留学へ出かけたわが子でしたが、そのまま帰国せず、行方をくらましてしまいました。
慌てたわたしは現地へ駆けつけて、その国の警察や弁護士などに頼み歩き、聞き込みやフェイスブックの口コミの力を借りて大捜索の末、何とか子どもを見つけることができました。
そして帰国後再び、今度は国内で家出され、これは会えるまでに1カ月以上を要しましたが、少しずつお互いの思いを話し合えるようになり、友人宅にルームシェアさせてもらったり、しんぐるまざあず・ふぉーらむのスタッフ宅に泊めてもらったりと、いろんな方のお世話にもなりました。
さらに同じ頃、同じような年齢の別のスタッフの子も家出をしてふぉーらむの事務所へやって来るという出来事が重なりましたが、この子もふぉーらむのスタッフ宅を回りながらしばらくして自宅へ帰っていきました。
どちらの子も今は立派に成人しました。
私の子は海外で暮らしていますが、マメに連絡をくれるようになり、留学先で多くの友人に恵まれ、やりたい勉強を楽しくやっています。スタッフの子は高校卒業時には立派な代表挨拶を行って周囲のママを感動させ、今は大学生になり充実した学生生活を送っています。
子どもの反抗期はさまざまです。でも、そのときがきたら、それは子どもと真剣に向き合うときです。必要であれば自分の手を止めてしっかりと子どもの気持ちを受け止めてあげてください。大丈夫、その嵐が過ぎ去れば、うそのようにすっきりした顔をして大人になった子どもと出会えますから!